「大丈夫だった?」

「うん。風が気持ち良かった」

両手を上げて伸びをする。

乗って見ると意外に平気だった。

(やっぱり海斗くんだからかな?)

海斗くんを見つめると、

「乗る前とは別人だな」

とクスクス。

「…乗る前は本当に怖かったんだもん」

「解ってるよ。凄い顔だったし」

「え?嘘」

慌てて顔を両手で隠す。