(どうしよう…)

と思っていたら、海斗くんは気にする事なく、答えてくれた。

「ん…興味はあるけど、中途半端な気持ちじゃ、東京は無理だと思うし。
もし行くとしたら、自分の気持ちが決まってからだろうな」

「例えば?」

「自分で何をやりたいか考えないと。俺の人生だから」

と海斗くん。

(同い年なのに、しっかりしてるなぁ)

と感心していたら、

「もったいないわね。演技とか上手いのに…」

と綾子さん。