「そろそろ帰ろうか。
これ以上、遅くなったら心配するし」

「…うん」

海斗くんがゆっくりと、立ち上がってジーンズに付いた砂を払う。

私もゆっくりと立ち上がった。

「行こう」

「うん」

今度はどっちからというのもなく、自然に手を繋いで。

急ぐ事もなくただゆっくりと、海斗くんの温もりを感じながら、砂浜を歩く。

空を見上げると、星がきれいに輝いていた。