「…お、重くない?」

「軽いよ」

と海斗くん。

「恥ずかしいだろ?俺の胸に顔を埋めてて。
すきを見て逃げるからさ」

「……」

耳元で囁かれた甘い声に、一気に顔が真っ赤。

「大丈夫だから。俺に任せて」

そう囁くと海斗くんはホール向かった。

その後の事はうろ覚え。

海斗くんの腕の中、ゆったりとした曲が聴こえて…

綾子さんの冷やかしの声。

もう頭の中は真っ白だった…