(綾子さん楽しそう) 綾子さんを見ながら、DJブースに居る海斗くんに視線を向ける。 海斗くんは慣れた手つきで、指を動かしながら、次々と曲を鳴らしていく。 ヒット曲からノリのいい音楽が鳴り響く。 (凄い。海斗くんって器用なんだ) 海斗くんをじーっと見つめていたら、眼があった。 胸が高鳴って慌ててそらす。 (こんな暗闇じゃ、私か解らないよね) もう一度ブースを見ると、その場所に海斗くんの姿は無かった。