「ちょっと、海。その声で莉奈を落とさないでよね。 ただでさえ海の声を、耳元で聞いてボーっとして大変なのに…」 と綾子さん。 「え?」 「解ったよ。じゃあ莉奈さん。撮影、頑張って」 「うん」 「お先に失礼します」 と海斗くんは周りのスタッフに会釈。 私と綾子さんに手を振って、プールから出て行った。 海斗くんの後ろ姿を見送った後、綾子さんに気になった事を聞いて見る。