わたしの意地悪な弟

 彼はそういうと、わたしの上に手を重ねた。

 わたしは頷くと、そっと唇を噛んだ。

 わたしも樹以外の人をここまで好きになるのは考えられない。

 その先にどんなに大変なことが待っていようとも。

 わたしたちはそれからいくつかのルールを作った。

 わたし達は今まで通り、外では兄弟として振舞うことを約束した。

 その最たる原因は親にばれないためだ。

 いずれ言わないといけないと分かっていても、まだ高校生のわたし達にはまだ許してもらうには大変すぎる。

 ずるいかもしれないけど、せめて大学に入るまでは親に黙っておきたいと思ったのだ。

 黙っているとは言ったが、利香を始めとし、一部の人には話すことを決めた。

 もちろん、他の人には言わないと断言できる人限定だ。それはお互いが判断することで一致した。

 今更な気もするが、日和にも樹と付き合うようになったと伝えておいた。

「わたしは構わないけど、リビングとかでいちゃつくのはやめたほうがいいよ」