「樹はわたしと一緒の学校に通うためにこの高校を受けたの?」
「そうだよ」
遠慮がちに聞いたわたしの問いかけを彼はあっさりと認めた。
キスを何度かして、甘い言葉をささやかれ、わたしと樹は付き合っているのではないかという錯覚さえ覚える。
そもそも彼は姉であるわたしとそんな関係になりたいと思っているのだろうか。
わたしも樹もその核心には触れなかった。
信号が変わり、会話は他愛ないものへと変化していった。
一年の教室の前で別れ、階段を上がる。そこで足を止め、深呼吸をした。
「好き、か」
樹とのキスを思い出し、右手で唇に触れる。
樹がわたしを好きでいてくれて、付き合ってほしいと言われたらどうしたらいいのだろう。
だが、わたしと樹だけの問題ではない。
わたしと樹は十年以上一緒に過ごした家族だ。
両親に知られたら、両親はどう思うのだろうか。
それに付き合ってずっと関係がうまくいけばいい。
だが、何か問題が起こり、別れたらどうしたらいいんだろう。
「そうだよ」
遠慮がちに聞いたわたしの問いかけを彼はあっさりと認めた。
キスを何度かして、甘い言葉をささやかれ、わたしと樹は付き合っているのではないかという錯覚さえ覚える。
そもそも彼は姉であるわたしとそんな関係になりたいと思っているのだろうか。
わたしも樹もその核心には触れなかった。
信号が変わり、会話は他愛ないものへと変化していった。
一年の教室の前で別れ、階段を上がる。そこで足を止め、深呼吸をした。
「好き、か」
樹とのキスを思い出し、右手で唇に触れる。
樹がわたしを好きでいてくれて、付き合ってほしいと言われたらどうしたらいいのだろう。
だが、わたしと樹だけの問題ではない。
わたしと樹は十年以上一緒に過ごした家族だ。
両親に知られたら、両親はどう思うのだろうか。
それに付き合ってずっと関係がうまくいけばいい。
だが、何か問題が起こり、別れたらどうしたらいいんだろう。



