わたしが連れてこられたのは、校舎の脇にある体育館と校舎を繋ぐ渡り廊下だ。
グラウンドでは一足早く食事を終えたのか、何人かの男子生徒がサッカーをして遊んでいた。
彼女は足を止めると、わたしを見据えた。
「先輩は樹君のお姉さんなんですよね」
含みのある言い方に後味の悪さを覚えながら、彼女を見た。
「そうだけど」
「樹君のことは何とも思っていないんですよね」
「なんともって」
「弟以外の感情を持っていないかと聞いているんですけど」
弟以外の感情というのは即ち、彼に恋愛感情を持っているか、いないかということだろうか。
彼女は相変わらずわたしを睨む。その視線や言葉には棘が見え隠れする。
わたしは樹のお姉さんになりたい。
だから、彼を好きになることは考えていない。
答えはノーだ。
だが、なぜわたしが樹を好きになる否かをここまで言われないといけないのだろう。
その不満を肋骨の下まで抑え込むと、できるだけ自然な笑みを浮かべて微笑んだ。
グラウンドでは一足早く食事を終えたのか、何人かの男子生徒がサッカーをして遊んでいた。
彼女は足を止めると、わたしを見据えた。
「先輩は樹君のお姉さんなんですよね」
含みのある言い方に後味の悪さを覚えながら、彼女を見た。
「そうだけど」
「樹君のことは何とも思っていないんですよね」
「なんともって」
「弟以外の感情を持っていないかと聞いているんですけど」
弟以外の感情というのは即ち、彼に恋愛感情を持っているか、いないかということだろうか。
彼女は相変わらずわたしを睨む。その視線や言葉には棘が見え隠れする。
わたしは樹のお姉さんになりたい。
だから、彼を好きになることは考えていない。
答えはノーだ。
だが、なぜわたしが樹を好きになる否かをここまで言われないといけないのだろう。
その不満を肋骨の下まで抑え込むと、できるだけ自然な笑みを浮かべて微笑んだ。



