ちょっとイケメンで背が高いからってチヤホヤされて、おまけに運動ができるからってかっこいい、なんて言われて調子に乗っている。


わたしが物心ついたとき、側にいるのが当たり前だと思ってしまっていたほど、完全に幼なじみという定位置にいる彼。


ごく普通に、仲のいい幼なじみ。


気さくで人当たりのいい彼は人気者で。


いつも周りには絶えず友達で賑わっている。


そんな彼がモテないはずもなく。


女子はみな口を揃えて格好いいと言った。



いつからだろう。


彼を、ただの幼なじみだと見れなくなったのは。


それまでとは違う存在として、意識してしまうようになったのは。