怒りを抑え込み、映像を睨む。

抱き締め合う二人は顔を近付けていく…。


バキッ!!


「あ、壊しちゃった…。」


力を込め過ぎてスマホの液晶にヒビが入った。


「これは、どういう事だ?」


用済みとなったスマホを天空に渡す。


「え……え?…だから、仕事って……ヒィ!!」


『お、お父さん!落ち着いて!!』


「お仕事だからね!?こ、怖いよぉ(涙)」


朱羽と蒼月が朱音を庇う様に立ち塞がる。


「朱音、誰のモノか教え足りなかったか?」


「充分過ぎます!大丈夫です!!
それにキスしてないから!」


高いヒールで逃げる朱音を追い詰める。


「へぇ、キスしそうな距離だったのか。」


「うぁ…うぅ……。」


うるうると涙を溜める瞳が揺れる。


「そんな顔をしても許さない。」


捕らえようとした時、


ガァーン!


近くで大きな音がした。


類sideEND