いつもなら騒がしい幹部室。

けれど、今は不気味な位に静まり返っている。


バンッ!


「一番乗り〜って皆早いなぁ!!
てっきりわいが一番やと思ったわ!」


「……碧、話がある。」


「なんやなんや〜?」


ケラケラと笑う碧はいつも掴み所がなく、
何を考えているのか分からない。


「最近、早く帰るのはなんでだ?」


「……忙しいんや♪
これでも『飯嶌組』の次期組長なんやで?

覚える事めっさあってネジが飛びそうや!」


「今日、どこで何してたぁ〜…?」


「真面目に学校でお勉強してたで?」


嘘だ…確かにあれは碧だった。


『じゃあ、どうして学校近くに居たの?』


「蒼月、碧が電話してたの聞いたの…。
「始末しろ」って蒼月達の事…?

違うよね?「違う」って言ってよぉ!!」


でも、碧から出た言葉は


「なぁ〜んや、バレてたん?」


私達の期待を裏切るものだった。