『もう…降ろしてよ。』


「駄目だ。」


ですよね。
それより、さっきから凹んでる?


「俺が乗っけてたら……。」


『あの時はこうなるって思わなかったでしょ。
アンタが凹んでどーすんのよ。』


真綺乗せたからでしょ〜!


声に出した事と思ってる事が
正反対なのは可哀想だから黙っとく。


「次からは俺が守るから。
怪我させねぇから。」


『……ん…。』


真剣な顔をする蓮斗を見てたら
返事をしてしまっていた。


『でも、なんで私を狙ったんだろ。』


「姫って勘違いされたからじゃねぇーのか?」


『それもありそうだけど、
なーんか引っ掛かるんだよね。』


" そんな事喋ったら俺らが危ないんでね。 "


『ねぇ、もし下っ端が他の族の姫を攫うって
なってうっかり蓮斗の名前出したら
その下っ端ってどうなるの……?』


「は?」


『いや、もしだよ?
『双神』がそんな事しないって事は分かってる。

あくまで、もしだから!!』


「……下っ端は上が言わないとそんな事しねぇ。
口滑らせて俺の名前出してもどーもしねぇよ。」


『だよね……。』


じゃあ、あの人達は怯えながら
実行しようとしたんだろうか。