慌ててスマホを拾い、耳に当てる。


「どんな奴らだった。」


〈菊の紋様が見えました…。
類と対立していた組ではないですか?〉


菊の紋様『夜菊(やぎく)』


「アイツらか。」


〈私の周りには
元『双覇』『神龍』が居ます。

これから類に知らせて、奪還しますので
朱音さんは家で…「私も行く。」はい!?〉


「私も行くって言ったの。」


〈類と『約束』したんじゃないんですか!?〉


「関係ないわ。
私の娘に手を出した事を後悔させてやる。」


〈朱音さ…ブチ…ツーツーツー…。〉


李樹が何か言ってたけど気にせず通話終了。


着替えずシャワー室から出て、
外で待たせてある車に乗り込む。

迷わずパソコンを開き、
違法と言われるハッキングを行なった。


「場所は〇〇空地近くにある倉庫。
行きなさい。」


私の言葉により車は発進する。


さぁ、私を怒らせた奴らをどうしてやろうか。


腕と足を組み、前を見据えると
運転者が震えた気がした。


朱音sideEND