「朱羽!大丈夫か……?」


地面に座り込んでる朱羽に近寄る。


『蓮斗…?なんでここに??』


顔が赤い…やっぱ、熱が出たのか。


「様子見に行ったら蒼月が帰って来ねぇって
言うから探してたんだよ。」


『そ……っか…。』


「アイツはなんなんだ?」


『分から…ない。
いきなり後ろから…気付かなくて……。』


熱があるからなのか途切れ途切れで答える朱羽。


「とりあえず捕ま…待てッ!!」


黒ずくめが走って逃げるのを目の端に捉え、
追い掛けようとすると


グッ…


『りお…行っちゃや……。』


朱羽に袖を掴んで俺を引き止めていた。

もう一度黒ずくめが逃げた方を見ると、
もうそこには姿が無かった。