『ちょっと待って。
なんで、そこで姿消すの?』
俺の行動が理解出来ないのか怪訝な顔をする。
「考えてみろ、
その時の類達はお前らと同じ位のガキ。
幾ら一緒に居たいと望んでも
俺は組に縛られていた。」
弟だとしても『樺沢組』に関わったとバレたら
スパイと思われる。
それにそれを逆手に取られ、
最悪な事になるかも知れないと判断した結果。
姿を消す事にしたんだ。
「……それでも会いに行くって『約束』をして、
行かなかったら本気で嫌われるって思った。
二年我慢してたまたま調べたら
なんと朱音と類が結婚するって知ったんだよ。」
『なんつータイミング。』
「慌ててスーツ買い行って、
気付かれないように入ってやったわ(笑)
最初に俺に気付いたのは類と朱音だったな。
俺見た瞬間に二人が駆け寄って来て、
第一声が「遅い!」だった。」
その時、来て良かったと思えたんだ。



