「え?取ってないの??」


弟よ、何故残念そうな顔をする…。


「えぇ〜…?絶対取ってると思ったのに。
オジサンってつまんない男だね!」


我が弟ながら恐ろしい言葉を連発する。

自分の状況を軽く思っているからなのか
どこか余裕がある。


「こっっの…!!」


『天空ッ!!』


「ヤダぁー!止めてぇ!!!」


最後の糸が切れたのか、
ヤクザは大きくナイフを振り上げる。


『振り切られる前に!』


止めようと足を踏み出そうとすると、


「行かなくて良い。」


お父さんに止められた。