「と、止まったぁ!!」


「……ハァ…流石に焦りました。
類が居なければ手遅れでしたよ。」


「あっぶねぇ…。」


「類!止めんなら早く止めろ!!
ヒヤヒヤすんだろうが!!」


「久しぶりに昔の朱音を見たな。
……蒼空と天空がダブって見えたんだろう。」


後ろから安堵の声と非難の声が聞こえた。

それでも、
お父さんはお母さんを優しく抱き締めたまま。


「……朱音。」


「あ…る、い?」


「うん、おかえり。」


さっきの怖い感じがお母さんから消えた。