「大成功だったね!ななお疲れ!」
「あ…うん!おつかれ!」
「よし!じゃあさっさと片付けて後夜祭行こっか!」
みんなで一気に片付けを進めて、終わった頃には後夜祭が始まる時間になっていた。
「いこいこ!」「はやくー!」
みんなが浮き足立って後夜祭に向かう中、私は賢人を探していた。
そして、教室で作業中の賢人を見つけた。
「賢人?」
「七海!おつかれさま!よかったぞ!」
「うん、ありがとう」
賢人は作業を中断すると私と向かい合った。
「俺さ、最初は七海のこと、普通に友達だと思ってたんだ。けど、体育祭の時に、七海のことが好きなんだって気づいた。七海はどう思ってるんだ?」
「私はね、賢人のこと、友達として好きだなって思ってたの。けど最近、かっこよくなってく賢人見てたら、ドキドキすることが多くて。もしかして好きなのかなってわからなくなってたんだ。
でも、それは多分、賢人が男子だから、慣れてない私はドキドキしちゃっただけで、賢人だからドキドキしたっていうわけじゃないんだろうなって思ったの」
なんか言ってることがごちゃごちゃしちゃった…。
「だから、私は、賢人とはつきあえません。ごめんなさい」
うん、1番重要な部分は言えた!
「そうか。残念だがしょうがないな」
賢人は私に背を向け言った。

