その日の放課後。
家に帰って部屋でくつろいでいると、祐が家に遊びに来た。
「どうしたの?」
平常心、平常心!
「いや、その…あ、文化祭!決まったか?」
「あー、うん。ヒロインみたいなのやることになった」
「は!?相手役は誰なんだよ」
「奏也だよ?」
やっぱり、言わない方がよかったかな…。
「ふーん、またあいつか。俺もお前と同じクラスがよかったな。そしたらもっと一緒にいれるのにな」
さらっとそんなことを…!
赤くなった顔を慌てて手で隠す私。
「なあ、夏休みにデートしねぇか?」
「デート?」
「もっと俺のこと意識して欲しいからさ!じゃ、よろしくな!」
「えっ、ちょっと!」
祐は強引に話を終わらせて帰ってしまった。
デート…。
私、ちゃんとやれるのかな?
それに、このままでいいのかな?
ううん、いいわけない。
ちゃんと、自分の答えを見つけなきゃ!

