「おい、奏也。お前ちゃんと答えろよな」



「ごめんねー?でもけんちゃんが代わりに答えてくれると思ってたよ♪」




「まったく…」




奏也と賢人は仲がいいらしくて、入学式の日からいつも一緒にいる。



「ななみんも救われたんだし、よかったじゃん♪ね?」



奏也は賢人に向けていた顔を私に向けた。



「助かったよー!2人ともサンキュ!」



私は笑顔で2人にお礼を言った。



「やれやれ…七海も少しは数学がんばれよ?」



「そうだよ!ななみん!」



「いやお前が言うなよ」



「僕はいーの!」



ふふっ。この2人のやりとりを見てると笑いそうになっちゃうんだよね。



そんな会話をしているうちに、数学の授業が終わった。