祐が私に向かって走ってきた。
〜祐side〜
七海が二人三脚に出ることは知っていた。
だが他クラスの俺にはどうすることも出来なかった。
それに、相手が奏也ってやつじゃないってわかったからまあいいかと思ってしまったんだ。
が。
さっきのあの2人の笑顔なんなんだよ!?
くそっ、やっぱり二人三脚なんてどうにかしてやめさせるべきだった。
そう思った俺は、もう行動に出るしかなかった。
俺は七海に近づきながら考えた。
俺が出る100m走で1位をとれたら告白しよう。
今は話があるとだけ伝えよう。
七海の前に立った俺は口を開いた。
「七海、」「なーなみーん!次理乃ちゃん出るよ!」
「わかった!すぐいく!」
くそ、またあの奏也ってやつ。
「ごめん祐、なに?」
俺は息を吸った。

