「ほんとにごめんな。奏也はもっと前から七海のこと好きなのにな」
「え?僕?」
え、なにその反応。
なんでそこで驚くんだ?
「まさかバレてないとでも思ってたのか?まあ七海は気づいてないけどな…」
「ちょ、ちょっと待って!僕ってななみんのこと好きなの!?」
「はぁ!?なに言ってんだよ。それ以外になにがあるんだよ」
まじかよ、こいつ自分のことは鈍感なのか。
けどこれは鈍感すぎるだろ…。
その時。
「ん…、あれ?ここは…?保健室?」
「七海!」「ななみん!」
「え!どうして2人が?というか私いったい…」
「二人三脚で転んだんだ。そのまま気を失ってた」
「うそ!ごめん!迷惑かけちゃって!」
「気にしないでいーよ」
とりあえず、元気そうでよかった。
ガチャ
「あら!気がついたのね!よかったわ。念のため病院行きましょう。今お母さんがこっちに向かってるわ」
「すみません!ありがとうございます」
保健の先生も戻ってきたし、もう大丈夫だな。
「あれ?そういえばなんで奏也もいるの?」
「えっ!?あ、いや、倒れたって聞いたから心配で…」
「そっか!心配してくれてありがとう!」
七海が奏也に笑顔を向けると奏也は顔を赤くした。
ったく、初々しい反応しやがって。
ま、気持ちはよくわかるけどな。

