ニカニカ笑いながら席に戻ると。

みんながニヤニヤしている。

「良かったね~、愛しの由梨ちゃんに名前で呼んでもらえて(笑)」
「ま、可愛い由梨ちゃんの笑顔、みんな見ちゃったけど(笑)」

そうだった~‼

俺としたことが‼

「今すぐ記憶から消せ~‼」
と喚いたのはいうまでもない……。


今日は、2年になって初めての席替えの日。

みんなクジを引いていく。

俺は窓際の1番後ろだったのだが……。

由梨ちゃん、前から3番目じゃん!

右隣は、佐藤らしいから……。

左隣は……。

「あ~窓際なのに、1番後ろじゃなかった!」
と喚く和樹の姿……。

「お前、まさか窓際の……??」

「前から3番目。」

ガシッ‼と抱きつくと。

「俺とクジ交換して‼」
とたん響く、和樹の悲鳴。

「やめろ、キモイ‼俺は抱きつかれるなら女の子が良い!」

「お願いします~。俺とクジ交換してぇ~(T_T)」

「あ~キモイ‼てか、お前どこだよ!」

「窓際の1番後ろ。」

「なんでそんな良い席と……」
と行ってから、前を見て気づいたらしい。

「あぁ、俺、由梨ちゃんの隣なんだ♥」

「ハート❤をつけるなぁぁぁぁ‼」

「あれ?いいのかな、そんな口聞いて?」

「すみません、ごめんなさい。お願いします、交換して‼」
と必死に頼みまくって、やっとゲットした由梨ちゃんの隣の席。