ミーンミンミンミン… 頭上から降り注ぐ蝉時雨。 私は時計を見てからクローゼットの中の服とにらめっこし始めた。 どれ着てこう…。この辺じゃ痴漢とか変な人とかがいないからどんな服でも着れるからいいけど…。 都会には変な人がうじゃうじゃいるって聞いたし…。 私はリビングから聞こえるテレビの天気予報に耳を傾ける。 《今日は一段と暑くなり、都心部では熱中症にも注意です》 でも、暑いから涼しい服を着たいな… 私は少し悩んでからクローゼットから服を取り出した。