結局、諒君の部屋の扉が開く音がしたのは、日付けが変わる頃だった。 本当にバイトだったのかもしれない。 だけど、もしかしたらあのキラキラ女子集団と飲みに行っていたのかもしれない。 その真相は、諒君に聞かないと分からない。 考えれば考えるほど不安になる。 こんなあたしの脳裏に、再び元彼との会話が思い浮かぶ。 「重い女、嫌なんだよね」 元彼は繰り返しあたしに言った。 だから、詮索してはいけないと思った。 諒君も重い女、嫌いだろうから。