「諒君……」 酔いに任せて諒君にもたれかかる。 決して大きいタイプではないが、その身体は引き締まっていて男らしい。 熱くなった胸がさらに熱くなる。 身体中の血液が煮え立っているのは、お酒のせいなのか、諒君のせいなのか。 「……ちーちゃん?」 諒君は困った顔であたしを見る。 いつもだったら怯んでしまうだろう、あたし。 だけど、今日のあたしは強かった。 「あたし……不安なの……」 朦朧とする意識の中でそう言って、あたしは諒君の腕の中へダイブしていた……。