あたしは立ち上がり、おもむろに冷蔵庫からお酒を取り出した。 ビールに缶チューハイ。 いや、これでは酔えない。 カウンターに置いてあった焼酎を取り、グラスに並々と注ぐ。 「諒君は何飲む?」 「俺はビール」 諒君には缶ビールを差し出し、あたしは焼酎を一気に飲み干した。 ロックの焼酎は、あたしの喉を焼けるように熱くする。 その熱は身体、頭へと広がり、視界がくらくらする。 視界だけではない。 頭もくらくらする。 今のあたしは無敵、何だって出来る気がした。