「んー、余計なお世話だと思うけど、怪しいんだよね」 綾香が言う。 「千草と遊ぶために付き合う? やっぱり都合がいいだけなんじゃない?」 そう言われても、あたしと遊んで何が諒君の得になるんだろう。 そんなことを考えると、ますます諒君の考えていることが分からなくなる。 「でも、おかしいよね。 遊ぶために付き合うなら、とっくに手を出されてそうなのに」 うん…… あたしもそう思う。 手を出されるどころか、足すら出されていない。 あたしは、諒君が分からない。