「ちーちゃん」
その声に、びくりと飛び上がる。
そして、身体が硬直した。
心臓はドキドキいうが、嫌ないい方だ。
諒君?
なんでこんなところに諒君がいるの?
あたしが直斗といるところ、見られたくないのに。
……でも、ふと思った。
あたしだって、隠し事をしてることになるのかもしれない。
直斗とは何の関係もないとはいえ、元彼と会ってるなんて、諒君にとったら嫌だよね。
恐る恐る諒君を見る。
諒君はいつもの笑顔だけど……
少し顔を強張らせて直斗を見ていた。
「ちーちゃん……誰?」
誰でもないの!
あたしには諒君しかいないの。
元彼の直斗と伝えるのが、すごく怖い。
それなのに、
「お前こそ誰だ?」
直斗は諒君に聞く。
明らかに敵対心を持って。
やめてよ、諒君にそんな言い方しないで!



