その事実に思い当たった瞬間、身体が燃えるように熱くなり、びっくりして目を開いた。 諒君はすでにあたしから唇を離し、いたずらそうな笑顔を浮かべている。 そんな諒君を見るのが、すごく恥ずかしい。 諒君、なんでそんなに余裕なの? あたしはドキドキが止まらないのに。 「燃えるよね。 誰かに見つかるかもしれない」 諒君はまたそんなことを言う。 だからあたしは、思わず言ってしまった。 「他店の凄腕バイトが、サボってるのバレたらどうするの?」