そう言って家を出てきたのは
些倉 梨句。
私の家の右隣。
私の幼なじみなの。
「よっ。じゃないよ。
急がないと、遅刻するよ?」
「なんだよ。うっせーな。」
相変わらず口が悪いリクくん。
「いいからっ。走るよっ!」
私はリクを引っ張って走っていく。
―到着
とうちゃーく!
「はァ、はぁ。疲れたぁ〜。」
「やっと着いたな。
お前、なんでそんなに息切れてんだよ?」
私はこんなに息切れしてるのに、
リクはちっとも疲れてない。
それを嫌味ったらしく言ってくる。
でも、なんとか間に合ったみたい。
間に合ったから、いっか。