俺は自転車を走らせた。 行き先は集会先の倉庫。 …一条は、帰ったよな。 失望したよな。 …でも、こうするしかない。 巻き込みたくない。 「――お、来た来た♪」 倉庫に入ってすぐ、陽気な声が聞こえた。 「スミマセン、栗橋先輩」 「いいですよ~ほら、リーダーが待ってます」 口元は笑ってる。 けど、猫目の瞳は笑ってはいなかった。