……本当にあったんだ…と内心思ってしまう。 でも嬉しさでいっぱいで、辰巳君の言葉に耳を傾ける。 「……入学式さ、俺自惚れかもしんないけど、新野さんと目が合ったんだ。 ……笑いかけたら、微笑みかけてくれた。 そんとき、あ、俺ヤバい。って一目惚れしたんだ。」 ―――――それって。 「…わ、わた、しも、あの…時…………っっっ」 伝えたいのに。 ―――なのに、言葉が出てこないんだ。