君への唄

それから毎日寝る間も惜しんで、朝も夜も唄を歌いつづけた。
相変わらず奴も一緒に鳴き続けた。

君に気付いてもらえない日々はとても長く、苦しかった。



6日目の夕方、何故か不意に“夏が終わる”予感がした。

暑さが急に和らいだわけでもない。

不安が込み上げた。



夜、不安はさらに深くなり、僕は今にもその不安に押し潰されそうになる。

焦りで何をすれば良いのか分からなくなった。