君への唄

4年前の夏、僕は死んだ。






やっと君に会える。とても長い夜だった。
先の見えない暗闇は、僕を僕で無くさせようと目を光らせていた。



暗闇から解放された僕は、日の光を全身に浴び、産まれたばかりの赤ん坊ような気持ちになった。

何処までも飛んで行ける気がして、試しに飛びだした。

風を切り、空を泳ぐように僕は今飛んでいる。

久々に見る世界はあの頃と何ら代わり無く、やはり美しかった。
幸せだった。