思い出の花束 ~ to a favorite person ~






学校の外まで出てしまうほどの人だかりに

人酔いしてしまいそうで

少し離れたところから、見ていた。

遅れてきた人で人だかりが増えてきた時

「おい、藍沢。」

と、後ろから声がした。

振り返ると1年生のときの担任の小林先生で

細マッチョな体と顔が良いことから

主に女子生徒から人気が高い。

口は悪いけどすごく優しい先生。

「小林先生...。」

「クラスみたか?」

シワのないスーツが着慣れていないのか

少しぎこちない歩き方で私に歩み寄る。

『まだです。』と首を振ると

クラス替えの紙をピラピラとしながら渡して

『同じな。』

と謎の言葉を残して言ってしまった。

下駄箱に向かいながら自分の名前を探すと。

簡単に見つかった自分の名前。

【2年C組 2番 藍沢美優】

藍沢だと、ほぼ1番か2番だから探すのがとても楽。

この学校の下駄箱は靴箱が木で作られている

はずだけど、今の3年生のときにボロボロすぎて

金属の扉式に変えられていた。

初めて見る下駄箱。

低身長の私には2番は高すぎた。

157cmで背伸びしても届かない下駄箱は

チビをなめてる......。

やっとのことで届いたときには

クラスが分かって友達とやってくる新2年生で

下駄箱は溢れかえっていた。