その後は泡立て器やゴムべらで材料を混ぜたり、ハンドミキサーを使って泡立てたり



麺棒で生地を伸ばしたり、実際にケーキを作ってスライスして、パレットナイフを使ってクリームをコーティングしたり基本の動作を教えてくれた。



お菓子作るのってやっぱ楽しいな。



自分も翔斗みたいに作れるようになればいいのに。



そう思った時だった。



「まずは“混ぜる”技術を取得しろ」



翔斗は冷蔵庫から大量の卵、それから棚から白いサラサラしたものと塩を取り出すとメレンゲを作るように言った。



「あの……」



「この砂糖の名前は?」



「上白糖?」



ちょっと自信があった。これはきっと合ってると思って答えを待つと……。



「グラニュー糖だ」



冷たい視線で思いっきり睨まれた。



うわ、自信持って答えたのに外しちゃった。恥ずかしい。



そして一度翔斗がメレンゲのお手本を見せてくれて、失敗するとツヤがなくなり、ぼそぼそになるから注意しろと言われると早速始めた。