誰……。



クラスメートのことを舌打ちするなんて……。



そう思ったけれど、後ろを振り向く自信がなくてあたしは拍手をし続けるしかなかった。



翔斗は翔斗でこの雰囲気が嫌みたいでさっさと片付け始めていた。



そして今日の授業が一通り終わるとすぐに、翔斗は無言であたしの机にやってきて



「今すぐ帰るぞ。俺がケーキコンクールで忙しくなる前に基礎を徹底的にその頭に突っ込んでやる」



と言ってきて、グイっと手を引っ張ってきた。



え、ちょっと待って!



今日は学校の中を探検してから帰ろうと思ったのに!!



あたしは手を掴まれたまま、"テレポート"と唱えた翔斗と一緒に瞬間移動をした。