「……12月に旬を迎える苺をメインに自分なりにアレンジして作ってみました」



先生は翔斗の言葉を聞くと、水を少し飲んでからチョコレートを食べた。



「……なるほどね。敢えて種を残して、いちごの素材を残しつつ、甘酸っぱさを最大に引き出すためにチョコレートもビターにして抑えたわね。



今学期初めての実習でのトレビアンは星条くんね」



「………」


その瞬間周りからは拍手や「さすが!」「やっぱすごい!」という言葉で祝福されていた。




あたしも自然と翔斗に拍手をしていた。



だけど、そんな中で「…チッ」という正反対を示す舌打ちが耳に入ってきた。