一つ、現実になってしまうと次もなってしまうのではないかと不安の気持ちがいっぱい募ってくる。



「ねー!翔斗、それって私たちの魔法で未桜ちゃんにかけられた魔法を解くことはできないの?」



「そうだよ!俺たちの力が少しでも役に立てるなら」



苺子ちゃんとルイくんが翔斗に聞いてくれたけど……。



「無理だ。魔法はかけた人にしか解くことができない。



それは複数で解こうとしたって一緒だ。



それかその魔法をかけた人が死んだりしない限りな」



そんな……魔法はかけた人しか解けないなんて。



いずれはその人に会いに行って解いてもらわないといけないってこと?



でもこんな強制的に口止めをする人が解いてくれるなんて思えない。



その後もクリスマスだと忘れてしまうくらいみんなは考えてくれたけど、答えは見つからなかった。



そして尚くんと苺子ちゃん、ルイくんは消灯時間になる前に「また明日ね」と言って帰っていったんだ。