それじゃあ、あたし家出してきたみたいだよね。



「違うから。これはコピーしただけ。本物の部屋はちゃんとそのままの状態で残ってる」



魔法でそんなこともできちゃうんだ。



「え、なんで?何にも言ってないのに」



「普通に言ってたけど」



「うそ!恥ずかしい…!なんかあたし、変な人みたいじゃん。



ね、寮の中も制服でいなくちゃいけないの?」



なんて、慌てて会話を変えて誤魔化す。



さっきのあたしのことはお願いだから忘れて~!と心の中で叫びながら。



「学校以外は基本的に自由。だから制服に慣れないなら着替えれば?」



「良かった!じゃあ着替えちゃうね」



あたしは部屋に入ってドアを閉めようとした。