「ここが未桜の部屋。って言っても、俺の部屋の一部だけど」



「ってことは……ここにいる間は一緒に暮らすの?」



「"チェンジメン ピエス"」



急に彼が向けた杖の先の部屋がガタガタ、ゴトゴトと音を始めた。



え、地震?でも、あたしがいるこの場は全然動いてない。



「あぁ。うちの学校、募集枠フルで取ってるから誰か辞めないと部屋が空かない状態。



俺のところは他のところと違ってこのリビングの他に部屋が2つあるから1つ使っていい。



未桜は何かあったときに魔法使えないからそのこともあって俺と同じ部屋。



嫌なら野宿だけど……」



あたしはフルフルと首を何回も横に振って拒絶する。



野宿なんかしたら、今は真冬だし1日で死んじゃうよ。