「翔斗と人間界に繋がる扉まで一緒に行ってもらったから分かると思うけど、あの扉はいつも開くわけではない。



年に3回開くから次に開くのは早くて一番4ヶ月後なんだ。だからそれに合わせてこの学校も開校している。



だから未桜さんもすぐに帰りたい気持ちは山々だろうけど、次扉が開くまでは我慢してほしい」



学園長先生は翔斗も私も無事に人間界に届けるまで全力でサポートするからと言ってくれた。



やっぱりすぐには帰れないんだ。



もうここから帰る方法がないんだったら時間まで待つしかない。



でも何かがおかしい気がする。



あたしはこの世界に来た時、あの扉を超えて来たんだっけ?



知らないこの学校の制服を着た人が杖を振って呪文を唱えて……。



「……分かりました。これからいろいろ迷惑かけると思いますがよろしくお願いします」



あたしは翔斗さんと学園長先生に深く頭を下げた。