「“フレッシ”」



あたしたちに向かって尚くんはたくさんの矢を飛ばしてきた。



「“フェール ミュール”」



こっちに来る!と思った時には翔斗も自分の前に壁をつくる魔法をかけて、飛んできた矢を跳ね返していた。



あたしは翔斗の服をぎゅっと掴み直して



はやく終わって!はやく終わって!何度も唱えた。



だけどそんな願いは叶うことなくどんどん激しくなっていった。




「この学校で一番の友達だと思ってたのは俺だけだったんだな」




「俺はお前のこと一度も友達だと思ったことはない。



近くにいた方がいろいろお前のこと探れると思ってルイたちと一緒に近づいただけだ」



尚くんの言葉を聞いて一瞬だけ翔斗の魔法が弱くなった気がした。



でもそれを尚くんは見逃さなかった。