「……あたしはこれからもずっと翔斗のそばにいたい。



だから何があっても死んだりしないで」



ポタっとあたしの目からは涙が溢れた。



翔斗は初めてずっとずっとそばにいたいと思った人だから。



「分かってる」



彼はそれしか言わなかった。



絶対大丈夫だって信じてるから。



尚くんのことも元の尚くんにしてくれるって。



絶対に二人とも会えなくなってしまうことだけはならないように。



「なぁ翔斗、最愛の人を守るってどうだ?強い気持ちになれるか?



俺に勝てる気がするか?



……ばかばかしい。俺はお前ら二人のキューピットになるために未桜ちゃんをここに連れてきたわけじゃねぇんだよ」



尚くんはあたしたちに向かって杖を振った。