「でも……」



やっぱりこんなのおかしいよ!



どうして翔斗と尚くんが戦わなくちゃいけないの?



いつも一緒にいた友達だよ?



そりゃ成績がつくから、時には好敵手の存在になる時もあるかもしれないけど……



こんな生と死を決めるようなことするべきじゃないよ。



「分かったな!これは交換条件だったはずだ。何がなんでも聞いてもらう」



前から強気な翔斗の声が聞こえてくる。



彼はあたしの手を掴んで、制服の袖を掴ませた。



「翔斗」



「なんだよ?」



あたしはぎゅっと翔斗の制服の袖を握った。