あたしは急いでホイップクリームに使う材料と道具を並べた。
まずは塗り用のホイップクリームから。
氷水を入れたボウルの上から生クリームと砂糖など材料を入れたボウルを置いて電動ミキサーで混ぜ始めた。
ぐるぐるとひたすら全体に混ざるように注意しながら
回しているうちに腕が疲れてきたって耐えて混ぜ続けた。
ホイップクリームが出来上がるとすぐに翔斗のところに持って行く。
翔斗は近くにあった泡立て器を使ってクリームをつけて持ち上げた。
「これじゃあ塗り用には使えない。ホイップの先がピンと立っている。
もう1回だ」
「はいっ!」
あたしは今まで作っていたボウルを手放した。

