「翔斗も魔法をかけるところまでは完璧だったけど、
未桜ちゃんの心までは守れなかったな。
フッ、まだ信じられないって顔してる」
「だって!尚くんはあたしたちと一緒にいつも……」
お願いだから、違うって言ってよ。
尚くんがこんなことするはずない!
誰かにそう言わされてるんでしょ。だったらそう言ってよ。
「バカだね、そんな風に自分の中で必死に違うって思い込んでも何も変わらない。
だったら分からせてやる。
あのクリスマスの日に人通りのないところで待ち伏せていたのも
人間界からここに連れてきたのも
未桜ちゃんが経緯を話そうとした時に頭痛をさせるように魔法をかけたのも
魔法がちゃんとかかってるか調べるためにわざと話せたのも
1試合目の時にケーキを床に落とさせたのも全部全部未桜ちゃんの身に何か起きたことは俺がやったんだよ」

