「だったら何だよ。何かあったら俺を頼れって言っただろ」
後ろからあたしを追ってくる翔斗。
「本当に!大丈夫だから。ほら、翔斗も部屋に戻って明日のケーキ考えて!ねっ?」
「…………。」
納得がいかないという顔をされた。
だけど、これはあたしだって曲げられないこと。
結局翔斗はあたしが言わないことを悟ったのか「分かったよ」と言って自室に入っていった。
認めてしまったあたしの恋。
ずいぶん前に失恋してから久しぶりの恋だから、これが恋だって全然気づかなかった。
今、言えなくてごめんね。
でもあたしは翔斗のことが好き。

